思いめぐらす日常のひとこま

はてなブログに移行し、和紙を素材に絵づくりなどを考えめぐらしています。

<第1回の「札幌国際芸術祭」開催をきっかけに> ⓵

2014年に 都市と自然をテーマにした第1回「札幌国際芸術祭」が開かれました。芸術で自然と共有する都市を模索する芸術祭です。展示作品を観て札幌の歴史を振る返る機会になりました。

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2011年3月に、地下鉄さっぽろ駅と大通駅をつなぐ移動空間(チ・カ・ホ)ができました。沿道のビルと地下通路の接続,地上の光を取り入れた天井、イベント広場や軽食が楽しめる休憩場所など、歩いて10分ほどの心地よい空間です。

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また、2014年7月19日に地上の札幌駅~大通駅中間に「北3条広場(アカプラ)」がオープンしました。地下歩道ともつなぐ、旧道庁舎「赤レンガ」前の通りが憩いと催しの広場になっており、オープ ンスペースにはカフェテラスが設けられ、広場と一体になって楽しめます。

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そして、2014年7月19日 同日に第1回「札幌国際芸術祭」が開催されたのです。
私は初日に、北3条広場でオープニングセレモニー、アイヌ民族の神事「カムイノミ」を観てから、地下歩道を歩きました。

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地下歩道の作品を観て歩き、この足元の下にも水が流れていたのでは。そして石狩川の支流、豊平川扇状地の豊かな土地で先住民族アイヌ人が生活をしていたのだ、今まで意識にのぼらなかった不思議な感覚でした。

画像作品は、山川冬樹「リバー・ラン・プラクティス:石狩湾から札幌駅前通地下歩行空間へ遡上する」のひとつです。山川氏は市内の家庭から布を提供してもらい、ご自分が乗って遡上する舟を作りました。当時の人が舟に荷物を積んで川を渡っていたのを想像し、相当の時間をかけて準備していました。幾つかの支流を漕いで実際に遡上したライブパフォーマンスです。

江戸時代の後半から明治時代以降に開拓地を経て札幌の都市化が計画的に行われてきた、その過程で何が失われたのか。芸術祭を通して改めて足元を顧みる機会になったのです。

 芸術祭に感じたことは以前のブログに書いていますので、ここでは地下歩道で見たインスターレーションから、同作家が展示している偕楽園緑地の「清華亭」を観に行きましたので画像でご紹介したいと思います。

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上の作品が、偕楽園緑地公園内の「清華亭」のインスタレーション、毛利悠子作「サーカスの地中」です。光や温度、磁力など見えない力で物が動きます。静かな場所で音や明かりの動きを観てゆったりと過ごしました。

 最後に「偕楽園緑地」公園近くにあった彫刻作品、本田明二作「朔風」です。

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★次回には3年に1回開催する「札幌国際芸術祭に」のテーマについて少し。