思いめぐらす日常のひとこま

はてなブログに移行し、和紙を素材に絵づくりなどを考えめぐらしています。

<対話から立ち現われる抽象画 長岐和彦展」を観て>

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酷暑とも感じる残暑が続いています。
美術展のご紹介を、少し休んでいましたが、そろそろ芸術を楽しむ秋。
札幌彫刻美術館で開催中の「長岐和彦展」を観てきましたので、ご紹介いたします。
作家さんのご配慮をいただき、写真を撮ってきたのですが、このような色彩の
写りは難しいし、下手で作家さんに申し訳ないのですが。
雰囲気だけでも味わっていただけたらと思います。(~9月17日まで)
★最後に、追記しました(9月13日記)
 
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ブルー系を下地に白を基調とする作品が主ですが、藍色の黒を基調とした作品もありました。全体の余白に筆の勢いを引く直線、そして静かな緊張感。書と重なるところがあり、作品と静かに向き合う貴重な時間でした。(作家さんは若い時から書を学ばれています)
 
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①白を基調とした作品:ブルー系等と白で創りだした、独自の色(薄い光沢の、深みのある淡いグレー)。独自の色は時間をかけて完成した白です。
 
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②黒を基調とした作品:虹色を画布に、20から30回と重ね塗り、黒に近い藍色です。
 表面を削り濃淡の深みができ、その上に筆を滑らせ、色を流し込む。とても緊張感 のある作風になっています。(全体が黒です。光線の関係ですみません)
白に近い作品は「喜」を、黒っぽいのは(怒り」をイメージしているとのこと。どちらも大きな作品です。作品に向かい、立ち現われてくるものがあります。観る人の感性に語りかけてくるのでしょう。
 
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幾重にも色を塗り、その表面に墨字のように走らせる。
全体を見ながら不要と思われる線を塗りつぶして微かに残る線。
引き算のような作品に
何ともいえない世界を想像します。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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作品づくりで、イメージが浮かび、集中的に描いた作品(右)
この作品との連想で、もう1枚を完成(左)
 
右だけでは、何か物足りない、2枚の作品を並べることで相乗効果になるとのことでした。
 
 
 
海外での個展のために、ヨーロッパに行かれましたが、作家さんのイメージに合わなかったようです。
各国からの人が集まるニューヨークで個展を開いています。
 
私の好きな作品です。
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<最後に1枚>
昨日で、東日本大震災から、1年半経ちました。記憶に残して。
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札幌彫刻美術館へ続く、「彫刻の道」に設置されている「奏でる乙女」
(本郷新作)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
<長岐和彦氏について> 追記
作家さんは上川管内美深町に在住し、個展、グループ展など、多方面で活躍されいる「道展」会員です。何度か、受賞されています。
「道展」は、大正14年日本画、洋画の画家が中心になって、北海道美術会として結成。機構の編纂を経て発展し、現在は地域に根差した東京以北最大の美術公募団体です。
その時代、北海道美術会誕生に影響を与えた方がいました。、「なかがわ・つかさ」さんです。(2011年1月のブログから。ご参考まで)
 
 
②: http://blogs.yahoo.co.jp/reimei_tear_5/22093929.html (そのひとを、突き動かすもの)