思いめぐらす日常のひとこま

はてなブログに移行し、和紙を素材に絵づくりなどを考えめぐらしています。

<「札幌国際芸術祭」初日から、その後>

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「札幌国際芸術祭2014」のオープンから11日が経ち、作品展の具体的な情報が流れています。冒頭の画像は島袋道浩作「一石を投じる」です。現在は赤レンガを敷き詰めた北3条広場「アカプラ」に滞在していますが、市内の数か所に移動するようです。どんな場所に石を投じたいのか、見たいものです。「あれっ、景色が変わった」と何となく感じたら、「アイヌ文化博物館」がある平取町の二風谷地区から、はるばるやって来た数十トンの自然石だと眺めてください。芸術祭終了には、石も札幌市から居なくなるようです。淋しいですね。島袋さんが作品に込めた思いは「明治維新以降に整備された札幌は、すごく直線的で人工的な街です。そこに、直線的ではなく、ぐにょぐにょした有機的なもの、自然そのものを持ち込んでみたいと思ったのです(Switch 別冊 札幌国際芸術祭2014 29頁より)。
 
この分かりやすい、「一石を投じる」の言葉に引き寄せられ、しかも作品は石。ア-テイストの思いを知りたい、理解したいという気持ちが動きました。
 
●<札幌駅前通地下歩行空間で感じたこと>その後。
 
初日から数回、地下歩行空間(チ・カ・ホ)の作品を観ながら歩いています、その都度、新しい発見をして関心が高まってきました。情報を得て、少しずつ分かるようになったのです。
芸術祭初日の感想をブログに書きましたが、実は「インフォメーションセンター」には、必要な情報が準備してあり、作品の説明も掲示してあったのに、私の目に入らなかったのではないか、と気付いたのです。現代アートの知識や情報を持たないで初日には、いつもと変わらない景色を見たように感じたのです。少々知識があるものは、小さなことでも目に飛び込んでくるのに。なぜ、目に入らなかったのか。注意不足と、分からない事だからと素通りしたのでしょう。分からないものを、どんな見せ方で目を引き、分かってもらうか、難しいことだと思います。
 
 
かつて、この地下歩行空間周辺にも川が流れていました。地下水脈の記憶を辿る作品が多く、その一つをご紹介しましょう。 
 
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「札幌市の河川網図」
 一部です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
下の画像が、芸術家山川冬樹氏の作品とパフォーマンスです。「River Run Practice(リバー・ラン・プラクティス)~石狩湾から札幌駅前地下歩行空間へ遡上(そじょう)する」。札幌市民が提供した古着を貼りあわせて「カムイチェブ号」の創作過程を公開し、舟は30日の朝方に川を遡上し、「チ・カ・ホ」の作品の場所まで戻るという内容です。原住民が川で荷物を運んでいたイメージに重なる演出です。
 
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上の画像:前方に舟が置かれていますが、はっきり見えません。
 
 
 
左の画像は、山川さんの大小5作品?が、(チ・カ・ホ)に展示してあります。