思いめぐらす日常のひとこま

はてなブログに移行し、和紙を素材に絵づくりなどを考えめぐらしています。

フィンランド伝統音楽のライブを聴いて

雨が降る夜、北欧伝統の音楽フィドル軍団『JPP』のライブを楽しんできました。
 
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第1部は、オープニングアクト「RAUMA」の演奏です。
ユニット名の由来はフィンランドの地名です。
モンゴルの伝統楽器「馬頭琴」を弾く嵯峨 治彦さんと、フィンランドの民族楽器「カンテレ」(撥弦楽器:はつげんがっき)を奏でる、あら ひろこさんとの2重奏です。
 
嵯峨さんのモンゴルの草原を突き抜けるような音と独特の歌唱法(喉をふるわせて出す音)。 そして、あらさんの奏でる音色は美しく、フィンランド湖のさざ波が押し寄せる心地よい響き。 馬頭琴の高く、低く流れる音に、カンテレの繊細な音が調和して自然の懐まで運んでいただきました。
あらさん、白のドレスも清楚で素敵ですが、赤いドレスもとてもお似合いです。
 
 
第2部は、『JPP』(Järvelän Pikkupelimannit) の演奏です。
ヴァイオリン演奏が4人とベース、ハルモニウム(オルガンに似ている)の6名のメンバーです。
素晴らしい一言。素朴な農民の哀切と希望を、都会的なアレンジも添えて、幅のある音域で豊かに奏でる、そんな酔いに私も全身が引き込まれて揺れました。
バンドネオンがなくても、小刻みに情熱的にきざんでいくタンゴの味を見事に演奏されていました。これは、たまらないですね。
演奏される姿勢にも、メンバーの個性が感じられ、絵に描けるなら楽しいでしょうと、自然に指をなぞっていました。
 
『JPP』は、フィンランド最強のフィドル(ヴァイオリン)楽団です。
1982年ごろ、西ボスニア地方の「カウスティネン、ヤルヴェラ」という村で結成され、小さなペリマンニ(農民音楽)というフィンランドの語から、バンド名にしたようです。
ペリマンニ文化を継承して、ジャズの影響を受けながら創りあげ、メンバーの交代もありましたが30年間にわたって演奏活動を続けています。
 
フィンランドもロシアやスェーデンに占領された時代があり、その悲しい、抑圧された環境の中で、農民が生きるために生まれた音楽とも言えましょう。わずかな時間や機会を作って、音楽にのってワルツやポルカを踊り、楽しんだようです。
 
 
『JPP』は、北欧伝統音楽の最高峰グループとして有名ですが、このたび、1ケ月間、フィンランドを紹介する催しがありましたが「JPP]の皆様は1週間、日本に滞在し札幌でもライブ演奏が開かれたのです。
『JPP』のメンバーと一緒に舞台で演奏したワークショップ参加者のみなさま、交わす笑顔がとてもステキでした。お子さんも真面目な表情で楽器を鳴らしていて、とても可愛いでした。
フィランド伝統音楽にあまり触れる機会がなかったので、この機会に演奏を聴くことができ、とても喜んでおります。
 
米 ファイナルプログラムを参考に感想を記しました。