神田日勝「馬」(絶筆)展へ
ました。
台風12号の影響もあり、当日も足元が濡れるほどの雨で、どういうわけか、アート巡りに雨が降る、私は雨女?と思うときもあります。
(バス停前、すぐです)
昨年の秋、「札幌芸術の森記念美術館」の20周年記念として「北方神獣展」がありました。
日本画・油彩画の名作品。主な日本画家では、東山魁夷、竹内栖鳳、竹内浩一、加山又造、奥村土牛他。油彩画では国松登、橋本三郎の他。また神田日勝の作品も2点あり、「馬」(絶筆)の前では立ちすくんでしまいました。
あの緻密な毛並みの描写と遠く吸い込まれるような哀しい目。透明で愛情あふれる作品です。
もう一度作品に会いたくて、今回の機会を捉えて観てきたのです。未完の馬ですが、すでに完成された作品のようです。
鹿追に渡った仲間が稔りのない開拓農業から離脱しますが、神田一家は残り、想像を絶するほどの厳しい、貧しい開墾農業に従事しています。
一家の後を継いだ日勝は農民画家と言われるのを嫌って、自分は
「画家である、農家である」と、はっきり分けています。
最後まで貫いた日勝の姿勢なのでしょう。
東京芸大を卒業した兄、神田一明の影響を受ける中で、画業と農業を両立させながら独学で日勝の画風を表現していきました。
昭和45年6月末、全道展に「室内風景」(最後の完成作品)を出品し、
8月25日、風症状が悪化し敗血症で病死しました。32歳の若さです。
これから画家活動が楽しみなのに本当に残念です。
でも生き急ぐかのように、作品を完成されたのでしょう。「馬」(絶筆)に表現されているように思いました。
先に書きましたが、日本や外国の絵画や工芸品などを展示する横浜市中区
作品も展示されています。
会期は平成23年9月6日(火)~12月4日(日)です。
どうぞ、日勝の「馬」(絶筆)の作品に触れてください。お勧めです。
<神田日勝記念美術館>
*アクセス:JR帯広駅前のバスターミナル(拓殖バス、1時間ほどで、美術館前下車。本数は少ない)
(帯広駅前の広場にあります)
最後に、感動した写真です。バスを待っていて、ふと雨上がりの空を見上げたら、雲の間から太陽が。一瞬でしたが、しあわせな気分になりました。
もう一つ、おまけです。
ハマナスの花の実、可愛いですね。