思いめぐらす日常のひとこま

はてなブログに移行し、和紙を素材に絵づくりなどを考えめぐらしています。

迷い道

私は方向音痴なのだ。
用事を済ませて建物から出る時に、なぜか入った道側と反対方向に歩きだし
途方にくれる。なぜ、道に迷うのか、「方向音痴の研究」という本もあるらしい。
 
本の内容はともかくとして、私の方向音痴を知っている方は駅内や地下鉄内で別れる際に、それじゃ・・・とか、おつかれさまと言いながら私の進む方向を指し示してくださるので有り難い。
 
 介護保険制度に少人数の高齢者が共同生活をおくる事業がある。
地域で家庭のような暮らしができるように、利用者の誇りを大切にする理念の方針を立てて、運営する事業所は年に1回、外部評価を受けることが制度で決められている。
その事業所評価のため、外部から調査員として2人で訪問する。
市民の目線で利用者さんの生活基盤づくりを共に考え、1日を過ごさせていただくが私も調査員として、ときおりでかけている。
 
上記の訪問調査は、特に冬場に多い。事業所さんを初めて訪問する時に雪がふっているものなら、なおのこと道順が分かりにくい。ぼーとかすんで墨絵のように見える。
特に男性の方と組む時、「北の方向なので・・・、距離は・・・」と地図を見て確認されるが、私は地図を見ても混乱するばかりである(札幌の大通公園に立つなら、東西南北は分かりますが・・)。
「そうですね。あの辺に建っている高い建物の裏あたりでしょうか」。
何とも頼りない返答をなので、相手方は半信半疑でちらっ、ちらっと地図を見ている。たまには私の感が当たることもある。
 
 
私に迷い道がある。
 
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午前中から気温がぐんぐんあがっている。「古代ローマ帝国の遺産(栄光の都ローマと悲劇の街ボンベイ)」展を見に美術館に行った。
 地下鉄東西線「大通駅」から2つ目の「西18丁目」で下車し、北側に徒歩で 5分位のところに、北海道立近代美術館がある。
観覧後に少し足を延ばして北海道立三岸好太郎美術館に行く。この美術館から地下鉄駅に順調に戻れない、これが私の迷い道である。
 
どこで迷うのか、写真に撮ってみた。身体を回転するなら、もう方向があやふやになるので、これからは大丈夫とも思えないのだが。
 
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北海道立近代美術館から出て左側の横の信号を渡ったところに、北海道知事公館がある。
そこから入って、木々でこんもり茂った裏庭をとおって行くと奥の方に三岸美術館の建物が見える。難なく入館できるが、館から外に出た時から、あれっ・・・と迷いがはじまる。
とりあえず、地下鉄駅までの帰る感覚で、前の信号を渡り、北3条~北2条、北1条、大通へと歩くのだが、北2条が延々と続く。この辺で間違いに気づき先の信号までもどる。 それにしても暑い。
 
 
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 さて、信号を軸に右の道路に向かうと円山公園、左に向かうと植物園。いずれも歩くのには遠すぎる。どこで地下鉄と交わるのか分からない。
そこでタクシーの運転手さんに尋ねた。
「左に向かって、信号を左に曲がって、しばらく歩くと「西18丁目駅」に着くよ」とのこと。言われたとおり信号を左折すると、道路の工事中なので歩行者専用の借り道路を歩いていて、ふと横を見ると北海道立美術館があるではないか。
そうか、この森の一角から離れないでぐるぐる回っていればたどり着くことができるのだ。
 
 有形文化財の知事公館は、約1000年前の竪穴住居の跡地に建っている。明治になって三井財閥の迎賓館として建てられたもので、ハルニレなどの樹木が茂り、
16丁目~18丁目にかけて庭園が広がっている。
 
今までは特に意識しないで、その都度、道を尋ねながら戻ってきたが、一つ収穫できたと思う。
 
 
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無事に戻りました。 大通公園の写真です。
「泉の像」(本郷新作)は札幌のシンボルになっていますので、来札時にはどうぞ。
 
この近くに、石川啄木像があります。トウモロコシを詠んだ詩が添えられています。
 
今回は長い文になってしまいました。
しっかりしているようで間が抜けている、友だちからのメッセージ。私の一面を紹介しました。