<3年ごとの芸術祭、過去に2度開催した「札幌国際芸術祭」> ⓶
1月31日から「さっぽろ雪まつり」が開催されています。大通会場、すすきの会場は、2月4日~2月11日までの期間です。今年は記録的に雪が少なく近郊から雪を運んできていますが、各地域でも雪不足でイベント中止の情報もあるようです。
なにかと余裕がなくブログも休みがちですが、過去に開催した「札幌国際芸術祭」の続きです。2014年に第1回、2017年に第2回、2度とも夏の季節に札幌で芸術の祭典が繰り広げられました。
芸術祭の感想は以前のブログに載せています。ここでは今も心に残るテーマから画像を上げて書きたいと思います。
●第1回目の芸術祭から テーマ:「都市と自然」
画像は、坂本龍一 + 真鍋大度「センシング・ストリームズー不可視、不可聴」です。
会場はモエレ沼公園と札幌駅前地下歩行(チ・カ・ホ)でした。森林の電磁波をセンサーで感知、そのデータを映像化し音楽に変換するものです。
芸術祭はアーティストの坂本龍一氏をゲストディレクターとして迎え、7月19日に開催されましたが、坂本氏はニューヨークで治療中のため、会場には迎えることができませんでした。準備の段階で開催のテーマで、選ばれた場所が「モエレ沼公園」です。
この公園は廃棄場所だったものを地域住民の声から札幌市が取り組んだ公園整備の一つ、彫刻家ノグチ・イサムが公園全体をアートに造設した広大な公園です。坂本氏はその場所に立ち、芸術祭のテーマを考えたようです。
プログラムに沿って、参加アーティスト64組、18会場で72日間の芸術祭が行われました。
画像は旧道庁舎「赤レンガ」前「北3条広場」に設置された島袋道浩「一石を投じる」の作品です。
島袋さんが作品に込めた思いは、明治以降に整備された札幌は、すごく直線的で人工的な街。そこに直線的ではなく、ぐにょぐにょした有機的なもの、自然そのものを持ち込んでみたい。と平取町の二風谷地区から、数十トンの自然石を運んできたものです。(平取町の二谷に「平取町立二谷アイヌ文化博物館」があります)
札幌大通公園の13丁目エリアにある札幌資料館、その館内に芸術祭の市民交流、情報発信の拠点として、アートプロジェクト「SIAFプロジェクトリーム」がオープンし現在も活動しています。その資料館前庭には、島袋道浩氏の作品が置かれており、春には二谷の自然石から芽が出で緑の葉がしっかり成長しています。
★次回は2017年、2回目の芸術祭から。