★函館市パブリックアートめぐり④ (最終回は五稜郭に)
最終回に、少々感想も書きたいと思います。
パブリックアートを巡り歩いて、彫刻作品は市民に親しまれている、と実感しました。
その一端が、冒頭の写真です。(峯田義郎作「ぼくたちの旅」 行啓通り)
寒くないか、汚れていないか、子供や孫のお世話をするような心遣い。
作品の場所を聞いたら、「ある、ある。あそこにいるよ」。作品は市民に認知されているのですね。
以前に、ある市の彫刻作品を観に行ったことがあります。住宅から離れた森のような場所に設置し、作品は1ケ所にまとめられていました。看板は小さく、公園の入口も分かりづらい。作品にクモの巣がかかっていて、濡れ落ち葉で汚れていました。
人の手を加えず、自然と調和した風景を保つ意図もあるようですが、放置しているようにも感じ、寂しい思いがしました。これでは作家さんも寂しい・・、作品も元気になれない・・。
行政が企画し、管理する。どちらも同じでしょう。市民を巻き込んだ企画は、市民の日常に溶け込み、生活の一部になるようです。関心度が違うようです。作品に手を触れて、気になれば自然にお世話をする。そんな函館市のパブリックアートに関心を持っていましたが、実際に作品を辿り、温かい気分にさせてもらいました。
★「北海道立函館美術館」
(フランスの彫刻家:エミール・アントワーヌ・ブールデルの作品です)
夏季(7月と8月の金・土曜日に野外劇が行われています。1998年の第1回~
提唱者はフランス人の司祭で、「函館野外劇」の会、理事長フィリップ・グロード氏です。(昨年の12月25日に病死)。随分前にグループで旅行した時、丁度居合わせた出演者に囲まれて、照れくさそうに写真に納まっています。
暖かい時期に、歴史の群衆に紛れ込んでみては?審査があるようですが。
その「行啓通り」の両側に4ケ所ずつ、8基の彫刻が並んでいました。その中から3点をご紹介します。
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(小野寺紀子作
「若き星たち」
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(藤原吉志子作)
「じっと手を見る」
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(川上加奈作)
「たまごをうんだ人」
「人はたまごを生みます。かたちのあるもの、
ないもの、様々です。
もちろん、中身も人もそれぞれ」
(作家さんのことば)
<最後に景色を>
★五稜郭の帰りに、一刻輝いて・・。(ほとんど雨、曇りでした)